第91回 薬剤師国家試験問題(問141~145)

問141
下垂体ホルモンに関する記述のうち、正しいものを2つ選べ。

1 プロラクチンは、乳汁分泌に重要な働きを有するホルモンで、ドパミン受容体の刺激により分泌が促進される。
2 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は、糖質コルチコイド産生を増大させるが、その分泌は血中糖質コルチコイドによるフィードバック制を受けない。
3 成長ホルモンには、タンパク質同化促進作用のほか、糖利用を抑制する作用がある。
4 バンプレシン(ADH)の抗利尿作用は、腎の集合管に存在するV2受容体の刺を介して現れる。
5 プロラクチンは、オキシトシン類似の構造を有するペプチドホルモンで、下垂体後葉から分泌される。


問142
インスリンに関する記述のうち、誤っているものを2つ選べ。

1 インスリン受容体は、チロシンキナーゼ内蔵型であり、各2個のα及びβサプユニットからなる。
2 ランゲルハンス島β細胞からの生理的分泌は、細胞内へのグルコースの取り込みと、それに続くATP感受性K+チャネルの抑制によって引き起こされる。
3 肝臓、骨格筋及び脂肪組織へのグルコース輸送を促進することで血糖を調節するが、この機序には糖輸送担体の細胞膜への移動が重要である。
4 適応症は、1型糖尿病であり、2型糖尿病に使われることはない。
5 動物実験で催奇形性が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には禁忌である。


問143
内分泌・代謝系に作用する薬物に関する記述について、誤っているものを2つ選べ。

1 リオチロニンは、T4製剤より速効性のTs製剤であり、甲状腺機能低下症に用いられる。
2 チアマゾールは、甲状腺ペルオキシダーゼの活性化作用を有し、甲状腺機能亢進症の治療に用いられる。
3 副甲状腺ホルモンは、骨や腎臓に存在する受容体と結合しアデニル酸シクラーゼ活性化を介して、血漿中カルシウムを増加させる。
4 カルシトニンは、甲状腺傍細胞で合成されるペプチドホルモンで、皆臓に作用してカルシウムイオン
やリン酸の排泄を促進する。
5 アレンドロン酸は、石灰化と骨吸収を促進し、骨粗しょう症治療薬として用いられる。


問144
抗菌薬の作用機序に関する記述のうち、誤っているものを2つ選べ。

1 レボフロキサシンは、主にトランスペプチダーゼを阻害する。
2 カナマイシンは、細胞壁合成を阻害し、広い抗菌スペクトルを示す。
3 ミノサイクリンは、30Sリボソームに結合してタンパク質合成を阻害する。
4 リファンピシンは、RNAポリメラーゼと結合してRNA合成を阻害する。
5 クラリスロマイシンは、70Sリボソームの50Sサブユニットに結合してタンパク質合成を阻害する。


問145
MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の除菌及びその感染症の治療に関する記述のうち、正しいものを2つ選べ。

1 消毒用アルコールは、MRSAの除菌に有効である。
2 ムビロシンは、鼻腔内のMRSAの除菌に有効である。
3 テイコプラニンは、細菌の細胞壁合成阻害作用を有するが、MRSAに対する抗菌力はない。
4 バンコマイシンは、消化管から吸収されやすいため、腸管内感染には適用されない。

解答
問141 3、4
問142 4、5
問143 2、5
問144 1、2
問145 1、2

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