目指すのは満点ではなく、合格点。

目指すのは合格点
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薬剤師国家試験で目指すのは、満点ではなく、合格点です。

薬剤師国家試験の合格基準

薬剤師国家試験の合格基準を知っていますか?
受験生であれば必ず知っていなくてはなりません。

合格基準は昔からずっと一定ではありません。
厚生労働省から発表されている現行の合格基準は、次の通りです。

問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準に
より設定した得点以上
であること。

必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点
がそれぞれ配点の30%以上
であること。

※厚生労働省 薬剤師国家試験のページ「新薬剤師国家試験について」の一部改正について(薬生発0831第2号平成30年8月31日)より引用

薬剤師国家試験の合格率

薬剤師国家試験の合格率は以下のように推移しています。
合格基準が変わっているのですべて同じ条件ではありませんが、この合格率は参考になるでしょう。

回次合格率
第97回88.31%
第98回79.10%
第99回60.84%
第100回63.17%
第101回76.85%
第102回71.58%
第103回70.58%
第104回70.91%
第105回69.58%
第106回68.66%
第107回68.02%
第108回69.00%
第109回68.43%
【表1】薬剤師国家試験の合格率(薬師ドットネット調べ)

合格率からわかること

上の表にある過去13回の試験の中で最も低い合格率は第99回の合格率60.84%です。
合格率60.84%ですから、全受験者のうち約6割が合格できました。合格基準の違いはあれど、全受験者のうち上位60%以内にいれば合格できた、と言えます。これは最も低い合格率の時ですから、とにかく全受験者のうち上位60%以内にいれば、何回目の国家試験であろうと合格できたことがわかります。

合格率を見る上で注意が必要なこと

特に現役生や薬剤師になりたくて薬学部を志望している学生に向けた話しになりますが、この合格率をみるには少し注意が必要です。それは、この合格率の分母は“国家試験を受験できた全受験生”であることです。

「当たり前のこと言ってんじゃねーよ!薬剤師になるために6年制薬学部に入ったんだから薬剤師国家試験を受験できるのは当然じゃないかヽ(`Д´)ノ」

とお思いでしょうが、もう少しお付き合いください。
実は、薬学部に入ったからと言って必ず薬剤師国家試験を受けられる訳ではありません。
薬剤師国家試験を受けるには、6年制薬学部を卒業しなければなりません。

「しつこいな!入学したら卒業するのは当たり前だろヽ(`Д´)ノ」

と、いうのは大きな間違いです。

「え”?!( ゚д゚)ポカーン…」

そうなんです。
大学にもよりけりですが、薬剤師免許を取得できる、取得することを目標とする6年制薬学部の場合、薬剤師国家試験に合格できると判断された者だけが卒業させてもらえるのです。
様々な手法で、卒業までに振り分けられます。卒業できないとどうなるのか、即ち留年です。

よって、“国家試験を受験できた全受験生”というのは、国家試験に合格できると判断された現役生+過去に国家試験に合格できると判断された既卒生ということになります。
その中で上位60%以内にいれば安心ということですね。

まとめ

薬剤師国家試験に合格するためには、満点を取る必要はありません。
合格点を取れば良いのです。その合格点は毎年変わりますが、過去の合格率から全受験生の上位60%に入っていれば合格できると言えそうです。全受験生というのは国家試験受験資格を得ている学生を指しています。
6年制薬学部を卒業すること、且つ、卒業した者の中で上位60%にいることが薬剤師国家試験の合格点と言えそうです。

模擬試験を活用して自分の現在位置を確認しつつ、しっかり合格を勝ち取りましょう!

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この記事を書いた人

通信制高校を受験するも不合格になり、定時制高校から薬剤師になった暇人のブログ。進学や就職、転職について実体験をもとに色々書いています。

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